
高速道路を走行中、オーバーヒートしてリザーバタンクから少し水がポコポコ出てくる。。。
との症状があり、車検整備の際に点検したところ、凄い状態になっていました。
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車両情報

| 車種 | いすゞ エルフ |
| 型式 | KC-NPR0PYR |
| エンジン型式 | 4HE1 (4750cc、142hp) |
| 年式 | 平成8年3月 |
| 走行距離 | 149,300km |
お客様は農機のプロ整備士さんですので、話がとても早い!
ラジエターはお知り合いの業者さんへ修理に出すとのことで、我々は他の原因が隠れていないか、サーモ、ポンプなど一つ一つ確認しました。
サーモはOK。ポンプも回転もOK。 一応インペラの折損を確認するためポンプを取り外すと・・?
キャビテーションによるポンプインペラの損傷

↑写真左側が不具合品、右側が新品(対策品)です。


ポンプインペラ(羽)の全てのエンドがキャビテーションによって表面が侵食されてしまっています。
キャビテーションは、水が部分的に強い負圧が発生すると、沸騰と同じ原理で気泡が生まれます。 圧力が戻った時に気泡が消滅する瞬間の衝撃波によって金属を少しづつ破壊していく現象です。
船のスクリューもキャビテーションで少しづつ表面が削れられ、凸凹が大きくなりすぎると効率が悪化するので、定期的にメンテナンスされていますね。
また潜水艦のスクリューもキャビテーションの衝撃波を探知されないよう様々な工夫がされています。
キャビを根本解決するには、大きな圧力差を生まない事です。 羽の角度が急で、回転数が高いと押し出す力が強すぎてキャビが発生しやすくなります。

ポンプケース側もたくさんの腐食穴があります。
こちらはシリンダーヘッド交換が必要になるので、今回は見送ることとなりました。

↑対策品のウォーターポンプです。 羽の数が減り、インペラの高さも低くなりキャビテーションに対するタフネスが上がっていますね。
リコールとまではいかなくても、メーカーもキャビの不具合は把握しているようです。。。 しかもプレス品を溶接して、何とかコストを抑えようと考えられた仕様である事も予想できます。
これでオーバーヒートもバッチリ直るでしょう!
