
ダイハツ・エッセのABSチェックランプが点灯し入庫しました。

お客様からは「ABSって警告灯が出たから見て欲しい」とのご依頼でした。 ある日車庫から出ようとしたらABSランプが点灯している事に気づき、不安になってのご入庫でした。
早速DTCを確認したところ↓のコードが表示されています。

ん〜。。。 リアの車輪速センサって事は分かったけど、左右のどっちが断線してるのかが分からぬ・・・。
センサーから出ているハーネスが長く、カプラまで距離があるので、センサー単体の抵抗値を測るにはハブを外す必要がある。

まぁそんなに手間掛からないし、勉強がてら両方外して点検すると面白い結果が出ました。
OKのセンサーは1.7kΩ↓

NGの方は・・?

なんと20.23Ω!! 約2000倍も抵抗値が悪化していました。 そりゃNGになりますわな。。
と、言う事で右側のスピードセンサがNGと断定しました。
その後、4ケタのDTCをサービスマニュアルで調べると衝撃の結果が・・・

なんとC0210のコードが、そもそも右を示している事が判明・・・ 左の場合はC0220でしたとさ。
ま、気にしたらいかん!
スピードセンサの構造は、ピックアップコイルの先端に、鉄系金属の凹凸を持ったリングなどをセンシングさせると、波形が現れます。 その波形が1秒間に何回作られるか? を計算してその部品の回転数が分かります。 例えば、1周60個の突起のリングが、1秒に60回の正弦波を作ったら、その部品の回転数は3600rpm(60✕60)だと分かります。
ホイールの回転センサーは、4輪全てが大体同じ回転数になります。 ECU(クルマのコンピュータ)は、4つの車輪速のうち、1つだけが極端に遅い、或いは速すぎる場合はエラーを吐き出すプログラムになっています。
また、今回のように断線や短絡がある場合はキーをONにするとチェック回路の働きによってすぐにNGである事を知らせてくれます。
ABSチェックランプが点灯している時にはABSが機能停止していますから、お早めに修理して下さいね!

