
三菱ふそうの名機エンジン、FV50のクラッチ交換で入庫しました。

排気量は12808ccの超巨大エンジン。CBR1000なら12台分もある訳ですからまさしく巨漢と呼ぶにふさわしい。主に大型建機をトレーラーに載せ引っ張るのでトルクがず太いです。 そんなエンジンとトランスミッションをつなぐ部品であるクラッチを交換してきいきます。

まずはプロペラシャフトを降ろします。 大型になるとこんなに短くても重量は大人以上。 ジャッキをつかて降ろします。

↑トラクターヘッドなので、比較的作業性は良い方です。 軽自動車のエンジンより大きいミッションを切り離します。

↑下からミッションジャッキで待ち構えます。 落下防止のチェーンもあり万が一にも転げ落ちたり外れたりしないよう安心できる作りになっています。

大迫力のミッションが降りました。 アンバランスに見えますが、これが正規の位置関係なのです。

という事で降りました。ミッション降ろしは比較的すんなり行く事が多いです。 エキパイの脱着やターボの脱着などサビと熱負荷が高い部品は非常に高い確率でボルトがうまく外れてくれません。 ミッションは熱負荷的に高くないので、無事降りました。

これがクラッチです。 FV50の場合は単板ではなく、2枚の多板クラッチ仕様です。クラッチだけで50kgもあるようなヘビー級選手がグルングルンと回転するんだから凄い・・・
FV50クラッチ組付け


直径はなんと! 驚愕の51cm!! 笑 もうとにかくデかいww そして重い!! 足に落とさないよう気をつけねば・・・
レバーブロック(チェーンブロック)を使ってクラッチを持ち上げていきます。

万が一落下した場合には足の甲がお亡くなりになってしまうので、落下しないよう2重の安全策を取りながら吊り上げます。
麺ドラオ

メンドラ治具を挿してクラッチのセンター出し行います。 ここでセンターがズレてしまうと、クラッチが偏心して大きな振動が発生するので慎重に行います。

すっかり辺りが暗くなってしまいましたが、無事ドライブシャフトが挿さり、取り付け完了しました。 と写真で完成した姿を見ると簡単そうなのですが、実際にはシャフトが刺さらずめちゃくちゃ苦労しました。
というのも、FV50はメインドライブシャフトが刺さるメス側のスプラインが2部品構成になっています。 1段目(1部品目)まではスンナリ入るのですが、2つ目のスプラインがどうしても上手く入りませんでした。 ミッションを揺すったりハンマーで叩いたりしても全く入る気配無し・・・
最後はユニックを持ってきて高さや向きの微調整を行いボルトを均等じめする方法で無事に嵌める事ができました! (しばらくはミッション交換はお腹いっぱいw)
最後にドライブシャフトを装着して完成!

今回はFUSOの純正クラッチだったので、部品代も40万オーバー・・・ 出費も大排気量ですね!
大型車のクラッチ交換をご用命の際は中央自動車商会へお気軽にご相談ください♪
